介護福祉士とヘルパーの違いとは?

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介護のプロであることはどちらも同じ

私は当時ヘルパー2級と言う資格を取得し、実務経験を経てそ、介護福祉士の国家資格を受験しました。元々保育士を持っていましたが、20年近く前はまだ介護福祉士の国家資格は出来たばかりで、ハードルが高かったので、保育士の資格で介護の世界に入りました。

今や介護福祉士の受験率は増えつつあり、ヘルパーは級と言う段階が無くなり、介護職員初任者研修を受講することが義務付けられています。

介護福祉士は介護施設等での実務経験3年以上を経て国家受験資格がもらえます。ただし、実務経験3年以上で、介護職員実務者研修を受講した人が晴れて国家試験の受験資格がもらえるのです。介護職員初任者研修終了者は実務経験3年以上を満たしても介護食職員実務者研修を受講しないと受験資格はもらえないのです。

私はまだヘルパー2級という時代だったので、実務経験3年で受験資格を得ることが出来ました。介護職員実務者研修は必須でしたので受講しましたが、今の方が時間数は長くなっています。そして、今は介護福祉士の国家試験へのハードルは昔よりも高くなっており、増々重要な国家資格となっていくと思われます。また、いわゆるヘルパーと言われる初任者研修等を受けて業務にあたっている方々への研修時間数も増えており、介護の仕事において、大事な命をお預かりするという責務を感じさせる学びでもあると思います。

介護福祉費、ヘルパー、どちらも業務にあたるには責任は同じで、介護のプロと言えますね。

ヘルパーを取得するには?また取得後の就職は?

ヘルパーを取得するにはどのような流れになっているかをまとめてみます。

ヘルパーの資格は各都道府県知事が指定している研修機関で受講します。この資格は初心者でも受講可能で、実務経験は必要ありません。2018年から、先ほど述べたようにヘルパー〇級という研修から、『介護職員初任者研修』となりました。この研修期間は130時間と決まっており、また修了試験に合格しないと修了書をもらうことが出来ません。大体1~3か月をめどに取得する方が多いようです。内容としては、介護技術や介護保険の内容など介護業務に必要な内容が盛り込まれており、今後介護の仕事に役立つような内容ばかりになっています。また、ヘルパー〇級の時代は、数日間の施設実習が入っていましたが、初任者研修に変わってからは、演習の時間数を増やすことで実習は必修ではなくなりました。もし、実際の現場を見てみたい、となればご自身で施設に問い合わせるか、研修期間に相談してみるといいですね。

いざヘルパーを取得し、介護の仕事を探す時には研修機関によっては就職先を探してくれるような機関もあります。就職課のような部署があり、相談にも乗ってくれるのです。ご自身で探す場合には、ヘルパーとしての業種で探すことになります。介護福祉士とは少々異なるのです。

ヘルパーの就職先に多いのが、訪問介護事業所、いわゆるヘルパーが自宅にお伺いして介護業務にあたるというところが多いようです。施設勤務もありますが、介護福祉士などの国家資格を有している場合とは給料や待遇は異なります。パート勤務や非正規雇用が多いようです。

介護福祉士として働くには?

介護福祉士として働くには、専門学校などの施設で所定の期間学ぶか、ヘルパーとして実務経験3年以上を積んでから受験をするかのどちらかになります。

私は、介護施設や障がい者施設での実務経験を経て介護福祉士の国家試験の要件を満たしました。ヘルパーとして勤務できる施設であれば、高齢者の介護でなくても要件を満たすことが出来るのです。当時私は高齢者の通所介護施設、いわゆるデイサービスでの勤務を経て、障がい者の施設での経験も積みたく、重度心身障がい者の通所生活介護施設での経験もヘルパーの資格で働かせてもらったのです。その数年前には、保育士の資格で介護の仕事が出来た時代だったので、高齢者の入所施設で勤務をしていましたが、それはあくまで保育士としての雇用で、ヘルパーの資格も持っていなかったので、介護福祉士の国家試験受験資格の要件には入れることが出来ませんでした。

今では介護の専門学校などで、一定の単位数を満たしていると、卒業と同時に介護福祉士の国家資格がもらえますが、厚生労働省は今後、卒業はあくまで受験の要件を満たすためのものとし、医師や看護師などと同様に国家試験の受験をするという方向で検討しているそうです。

余談ですが、ケアマネージャーも昔は一定の要件を満たしたものが、厚生労働省で定められた時間数の研修を受けることでケアマネージャーの資格をもらえる仕組みになっていましたが、高齢化に向かうにつれて、一定要件を満たしたものが、試験を受けることが出来る、という流れに変わってきました。今では、試験に合格しても、その後定められた時間数の研修を受講しなくてはいけなくなり、それが終了して晴れてケアマネージャーとしての登録ができるようになりました。

介護福祉士も今後このような流れになるのでは?と言われているようですね。

介護福祉士を取得したら、ヘルパーとは違い、介護施設以外でも幅広い分野で働くことが出来ます。私は介護福祉士を取得して、児童デイサービスや、相談支援事業所などで勤務した経験もあり、現在も相談支援事業所で介護福祉士として勤務しています。給与面でも資格手当がついたり、正社員での求人も多く、働き方の選択肢はヘルパーよりも広がります。また、夜勤もできるので、夜勤手当を入れると、給与の幅も広がるのが国家資格の強みともいえるかもしれません。

業務内容としては、ヘルパーと同じ重要な仕事ではありますが、ヘルパーと違うところは責任あるポジションを任されたり、ヘルパーでは出来ないようなリーダー的な立場になることもできるという点です。また、現場を離れてサービス管理の責任者として利用者や家族の相談を受けたり、介護計画を立てるなどの事務業務にあたることもあります。

国家資格を持って働くということは、責任も大きいのです。

私が思う介護福祉士とヘルパーの違い

私はヘルパーで高齢者のデイサービスや、障がい者の生活介護施設で働いてましたが、先にも書いたように、ヘルパーである限り、正社員にはなれませんでした。一緒に入った同僚はいちはやく介護福祉士を取得し、パートから正社員へと移行しました。障がい者の施設で勤務していた時、1年に1度上司と給与面や勤務面での面談をするのですが、正社員になりたいという希望を話した時に、

うちの施設は正社員は皆国家資格を持っている人した雇用できない

と言われました、クリニックや検査機関も併設していたので、皆正社員は医師や看護師作業療法士、言語聴覚士などの国家資格を有している方々ばかり・・・ヘルパーと言う立場の者は皆、パート勤務でした。

施設によって多少の違いはあるかもしれませんが介護業界は国家資格を有していると待遇面でも雇用面でも変わるということがよくわかったのです。

私は保育士も持っており、保育業界での経験もありますが、保育業界は保育士がメインでたまに保育補助と言う無資格の人も働ける施設はありますが、ほとんど掃除などの雑用の仕事がメインとなります。基本無資格者は保育現場に入ることは出来ないのです。数年前から、待機児童解消のために、子育て支援員という一定時間の研修を受け修了書を取得したものが保育の仕事に就くことが出来るようになりました。私が思うに、介護業界で言うヘルパーのような立場をようやく保育業界でも必要とされ、資格化するようになったのだと思っています。しかし、子育て支援員は、国が定める子供の人数に保育士が何人と言う規定の中には入れることが出来ませんので、結果保育士は子供の人数に応じて配置せざるを得ないのが現状です。施設によっては子育て支援員を雇用しないところもあります。人件費がかさむという理由もあるようです。

介護の業界はヘルパーと介護福祉士の業務的なものは、あまり変わらないように感じました。あくまで私の見解で、保育の業界と比べてですが・・・

今後も介護の仕事は需要が増え、その分資格取得への条件も厳しくなる

高齢化が進む日本では、今後も介護の業種は多岐にわたり、職員確保へどの施設も必死になることと思われます。私が受験した頃よりも介護福祉士の合格率は低くなり、実務者研修の時間数も長くなりました。

専門学校などで所定の期間学ぶ方法は、決められたカリキュラムを受けるので、卒業までまじめにカリキュラムをこなせば国家資格がもらえるのですが、そうではない実務経験を積んで受験する方は、自分で勉強して国家試験を受けるパターンや、一定期間、国家試験対策の講座に通い勉強するパターンなど様々な取り組みが必要です。

私は本屋で一冊テキストを購入し、それをひたすら何度も何度も見て覚えました。いわゆる独学と言うやつです。当時は勉強の成果が表れるような試験問題をサクサクとこなせる内容ではなく、とても難しく、自分が今までに勉強してきた内容のものは全く出てこなくて、正直、落ちたと思いました。しかし、何とか合格をつかめたのはラッキーとしか言いようがありません。独学で受験を考えている方は、何冊かテキストを購入されることをお勧めします。過去問題も目を通して取り組んでみるのもお勧めです。

ましてや、今は国家試験も年々難しくなってきているので、対策を色々と講じた方が賢明と言えます。

終わりに

ヘルパーで介護の仕事とはどんなものなのか?と経験し、国家試験に挑まれる方も少なくありません。私の友人も、今まで普通の事務の仕事しかしたことがなかったのが、介護の分野に飛び込み、ヘルパーとして介護の世界を学び、国家資格を取得した人もいます。友人は介護の世界がマッチし、やりがいをもって今では介護のプロでケアマネージャーも取得しました。

介護の仕事は大変と思われがちですが、やりがいは他の仕事よりもあると思います。私自身も保育士とは違うやりがいを感じていました。同じ福祉の世界でも介護はまた違うと思っています。

ヘルパーも介護福祉士もどちらも責任あるポジションです。少しでも介護の世界に興味があったり、高齢者のお役に立てることをしてみたいと思われたら、ヘルパーから始めてみるのもいいかもしれませんね。

私自身も介護の仕事よりも、障害者や障害児の仕事に就きたくて介護福祉士を目指しました。高齢者の介護は母の介護経験から興味を持ったのです。実際に大変なことも沢山ありましたが、やりがいをもって働けるのは介護ならではと思っています。

今は色々と体の故障を抱えて、現場での介護はもう無理と思っていますが、違う形で障害者の相談支援業務から障害の分野での介護に関わらせていただいており、やりがいをもって学ばせてもらっています。

まだまだ介護職に従事する人たちの処遇は改善の余地があると思っています。もっと介護職に光が当たるような雇用形態が進むことを願っています。

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