少子化の時代なのにもかかわらず待機児童が多い理由
今や妊娠中、あるいは出産直後から我が子の保育園を選ぶために保護者が動き始めている時代です。通称『保活』とも呼ばれていますね。少子化のこの時代に、全国区で待機児童数はなかなか解消されてはいないのが現状です。
その理由の一つとしては、女性の社会進出があげられます。今や女性も社会の中では貴重な人材であり、管理職などの重要なポストについている女性も少なくありません。そのために結婚や出産を諦めることなく、働くことが出来る職場環境も昔と比べるとかなり整ってきているようです。そのため、育児休暇を取りながら、産後仕事に復帰する女性も増えてきました。今や保育園も生後2か月から預かってくれるところも増え、共働きの家庭としては家庭事情に合わせて早くから預けることも可能になったのです。

逆に働く女性の社会進出が増えたことで、産休明けや育休明けに、子供を保育園に預ける家庭が集中することで乳児の待機児童がなかなか減らないという現状もあります。ほとんどの保育園が乳児クラスの定員は満員と言う園が多くあり、保育園需要はますます増えてきているのです。
妊娠中の保活で抑えておきたいこと
妊娠中に保育園を探し始める家庭も少なくありません。住んでいる地域によっては、早めにリサーチをしないといざ保育園へ預けたい、と思う時期には、何処も受け入れがないという事もあるからです。そのために、家や職場から遠い保育園や、きょうだいが別々の保育園に預ける家庭も珍しくなくなってきました。
そのために早い時期から保育園の現状を把握し、見学や説明会に行く保護者も多いのです。
昔は認可保育園の申し込みが主流で、住まいの自治体に3つくらい行きたい保育園の希望を申請をして、役所から保育園決定の通知をひたすら待つという流れが主でした。しかし、今は認可外保育施設が増えたことで、保護者自身が保育園を選び、保育園と直接契約を結ぶことが出来るようになったのです。
但し、気を付けておきたいことは、妊娠中の段階で見学を行い、その保育園の定員に空きがあったとしても、園によってはあらかじめ予約をすることはできないということです。ほとんどの園がその時期に入園することが可能の家庭を優先します。1,2か月先の予約であれば対応可能な園もありますが、何か月も先の予約は受け付けていない場合がほとんどです。ましてや、まだ妊娠中の段階であれば生まれてから見学にと言われるケースもあるようです。
なので、妊娠中での見学はあらかじめ仕事開始の時期などを希望する保育園へ相談することをお勧めします。もしかすると、年度末の3月に卒園する児童の人数を教えてもらったり、退園、転園予定の児童がある場合は情報を提供してくれる場合もあるかもしれません。
保活で確認すべき事
産後の保活は実際に子供と一緒に保育園見学をすることをお勧めします。園側もお子さんの様子を見ることもできますし、逆に保護者側が子供への保育士の対応なども見ることが出来ます。そのお子さんにとって初めての集団であれば尚の事、親子でこの園へ通うことが出来るかをしっかりと見ることが大切なのです。
また、妊娠中の保活同様、仕事開始時期はいつなのかも伝えることで、園の情報を教えてもらうこともあるかもしれません。また、ママが就活をする場合は、決められた一定期間内に仕事を決めなくてはいけません。何か月もかけて就活をすることはできず、おおよそ、2~3か月以内に決めないといけないという決まりがあるのです。

【保育園に確認すべきポイント】
・生後何か月から預かり可能か?年長まで受け入れ可能か?
・現在の空き状況と、我が子を預けたい時期の空き状況が分かれば
・キャンセル待ちが出来るのか(何人待機しているか?)
・アレルギーがあるお子さんは給食でアレルギー対応食を出してくれるのか?
・母乳だけで子育てしている場合冷凍母乳などの対応は可能か?
・預かりの時間(園の開園時間)
・仕事が休みの日でも保護者が病院などの用事がある場合は預かりは可能か?
・子どもや家族がコロナに感染したときの対応は?
・園内の感染予防はどのようにしているか?
・完全給食か?
・お昼寝用の布団など持ち物の事
・クラス編成や児童数は?
・パート勤めでも入園可能か?
・病児病後保育を行っているか?(認可外保育施設では病児保育も併設している園もあります)
・土日祝日やお盆も開園しているか?
これら以外にも園内を見学したときに、環境整備が出来ているか、他の子どもたちへの保育士の対応なども見ておくといいでしょう。
認可保育園申し込みと同時に認可外保育施設を探すという手も・保育園選びは家庭の事情に応じて選択
認可保育園は自治体に申請を出して、決定を待ちます。自治体によっては第1希望から第5希望まで記入する欄があり、希望する保育園をいくつも書くことで決定率も上がる可能性が出てきますが、確実と言うわけではありません。そこで、認可外保育施設の見学をしながら認可保育園と掛け持ちして、決まった園に入園するという方法を取る保護者が多いようです。
認可保育園は世帯収入によって保育料が決定するので、低所得世帯は保育料が安くなります。しかし、認可外保育施設は保育料は一律で決まっているため、低所得の世帯には支払っていくことが厳しいというデメリットもあるのです。基本3歳児からは、認可保育園も認可外保育園も無償の対象となるので、その月齢まで保育料を支払わなくてはいけません。ですので、低所得の世帯は認可保育園を希望することが多いかもしれませんね。
逆に所得がある程度ある場合は、乳児から認可保育園に入れるとなると、保育料がかなりの額になる世帯もあるのです。なので、認可外保育施設の保育料の方が安いとあえて認可外保育施設を選択するという家庭もあります。
今は子供が1人でも、これから2人目3人目を考えている家庭にとっては、保育料は大きな検討事項となってきます。
1人目が認可保育園、2人目は認可外保育園にまずは入園して、認可保育園に空きが出たら入園するように申請を出している等、皆色々と苦労をされているようです。また、保育料がかさむことでパートから正社員になったという事例も聞きます。逆にパートの収入がほとんど保育料に消えてしまうことで、仕事を辞めたというケースもあり、保育料と仕事は密接につながっているようです。
保育園を選ぶ際にはこれらの事も夫婦や家族で話し合いながら動くといいですね。

札幌市内の認可外保育施設一覧をご紹介します。
企業主導型保育園も認可外保育施設となります。(こちらの説明はまた次回に)