乳幼児健診はどんなことをするの?受ける時期は?

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乳幼児健診は病気などの早期発見と母親の精神的な支え

子どもが生まれると、3歳くらいまでは自治体に設置されている保健センターで、乳幼児健診を受けながら、子供の成長を見守っていきます。母親も育児の中で心配な事や気になることをその都度健診で聞いたり、個別に保健師に相談することが出来る国の子育て支援制度です。各自治体によって若干の違いはありますが、就学前の子供たちの相談先は、そのほとんどが保健センターで受けることが出来ます。

保健師や医師、看護師、時には保育士による育児や発達の個別相談もあり、何らかの病気や発達の問題を早期発見でき、専門機関へ繋げるようなサポート体制があります。自治体によって乳幼児健診の時期は若干違いますが、ほとんどは0歳から3歳くらいまで、また、発達などが気になる場合は5歳まで健診を受けることが出来ます。

乳幼児健診を受ける月齢

乳幼児健診とは母子保健法と言う法律に基づいて行われる健診の事を言います。各自治体によって受ける時期は若干異なりますが、3歳になるまでに予防接種も含めると8回程度の健診を受けるのが一般的になっています。母子保健法では1歳6か月健診、3歳児健診は義務付けられています。その他に月齢にも必要に応じて健診をすることを各自治体に勧められているのです。

〇乳幼児健診の頻度(各自治体によって若干の違いはあります)

※3~4か月健診

※1歳6か月健診(義務づけられている)

※3歳児健診(義務付けられている)

自治体によっては10か月健診などを設けている自治体もあります。

これに加えて

〇予防接種(日本小児科学会が推奨しているもの)

※ヒブワクチン

※小児肺炎球菌

※B型肝炎

※ロタウィルス

※4種混合

※BCG

これは保健センターなどの集団接種会場と、指定の小児科へ行って受けるものとがあります。他の予防接種は保護者判断に任せられています。(水痘、おたふくなど)

これら予防接種も含め、乳幼児健診の中で、お子さんの発達を見たり、お母さんの相談などを受け、必要であれば専門機関へと繋いだり他の専門家の相談につなぎながら、母子の成長と健康を見守っていくのです。

乳幼児健診の内容

乳幼児健診は受ける月齢によって内容は変わってきます。

基本は身長、体重、などの測定をしながら成長曲線と照らし合わせて成長の度合いを見ていきます。また、成長だけではなく、運動機能、精神的な発達も確認していきます。

● 1か月健診

殆どは、出産した病院で、母乳・ミルクのあげ方や量、検尿、へその乾き具合、黄疸が消えているか、先天性股関節脱臼があるかどうか、心臓の雑音がないか、モロー反射の様子などを診てもらいます。
また、ビタミン不足にならないよう、ビタミンKシロップを投与してもらうことが多いです。育児についての不安なども聞いてもらうことが出来ます。この頃は出産後の疲れや、3時間ごとのミルクや母乳で寝不足のお母さんも多かったり、慣れない育児で産後鬱などの症状がないか等も見ていきます。

3~4か月健診

首のすわり、音に反応するか、肌の状態、先天性の病気がないかなどのチェックをします。「あやすと笑うか」「音に反応するか」「目でものを追うか」などが、発達の様子を測る指標となります。お母さんも体が少しずつ戻りながら赤ちゃんとの生活に慣れてくるころです。お母さんの心身の状態も見ながら時には相談に応じることもあります。
脂漏性湿疹などもでやすくなる時期でもあります。時期によっては離乳食開始の説明があります。

6~7か月健診

寝返りやお座りの状況、離乳食の回数や形状などの確認をします。また、おもちゃへの関心、人見知りがあるかなど、情緒面の発達も確認します。
生後6ヶ月頃になると、お母さんからもらった免疫が弱くなるので、感染症や予防接種についての指導が行われることもあります。

9~10か月健診

つかまり立ちやハイハイなどの運動機能の発達、歯が生えてきているか、ブー、ババなどの喃語が出ているか、離乳食の様子などを診てもらいます。また、体が倒れそうになった時に手を伸ばして体を支えようとする運動機能の確認や、予防接種の進み具合なども確認されます。
この時期に、視覚や聴覚などの先天的な病気が見つかる可能性もあります。

12か月健診

ひとり立ち、伝い歩きなど運動機能の発達と、簡単な「ママ、パパ」などの言葉が言えるか、おもちゃで遊ぶかなど周囲に対する関心を確認。頭のてっぺんにある大泉門の開き具合、陰嚢水腫がある子は消失しているかもチェックします。育児のストレスがたまってくるのもこの頃です。少しずつ赤ちゃんから幼児になってきている反面、活発になっていく我が子の動きに気を付けながらお母さんも心身ともに疲れが出てきやすくなります。

1歳6か月~2歳児健診

心音や腸の動き、皮膚の状態に異常がないか、視力・聴力などをチェックします。ひとり歩きができるか、小さいものを掴めるか、物の名前がわかるか、指さしができるか、名前を呼ばれると振り向くかなど、言葉や、音への反応を確認します。また、歯の本数や生え方、虫歯がないかをチェックし、歯の磨き方の指導があるかもしれません。

●3歳児健診

視力や聴力の検査(事前に家庭内で検査をするキットを渡されて簡単な検査をする自治体が多いようです)、医師による問診、生活習慣の確認、言語・情緒・運動発達の確認、社会性の発達確認、歯の検査や尿検査などが行われます。

名前と年齢が言えるか、積み木が指定の数まで積めるか、小さい物を指先でつまめるかなどを確認します。

乳幼児健診で健康面や発達面で指摘を受けたら

乳幼児健診はその子供の総合的な発達や健康面を診ていきます。なので、時には発達面や健康面で他の機関や医療機関へ行って受診をした方がいいと思われる場合は、紹介状を書いてもらったり、必要な機関へと繋いでもらうこともあるのです。

普段の子どもの発達や健康面を母子手帳などに書き留めておくことで、いざと言う時にすぐに伝えることが出来ます。あくまでも健診は基本的な項目に基づいて行われているので、他の機関を紹介されたとしても、必ず何らかの病気などがあるとは限りません。逆にお母さんが普段から健康面や発達面などで、気になっていることを聞くことで、念のために他の専門的な機関を紹介し、お母さんが安心材料になるような検査や診察が必要と判断する場合もあるのです。

また、病気や発達面で早期発見早期治療などに繋がることも多いのです。

厚生労働省・健康診査ツール

5歳児健診

任意で受けることが出来る5歳児健診と言うものがあります。ほとんどの自治体が任意で受けることが出来ます。

この検診の意義は3歳児健診以降の子供の成長は目覚ましく、発達の面でも様々な成長が見られます。ただ中には発達に心配な子供もおり、その子供たちが就学前に何らかの機関へ繋がることで、安心して生活できるように必要な支援に繋がれることを目的としています。

この検査は保護者自身が受けることを望むこともできますし、幼稚園や保育園などの幼児教育機関から勧められ受けることもあります。また、乳幼児健診を受けた時に、発達面で何らかの経過観察が必要と判断され、5歳児健診を受けることを保健センターなどから勧められるケースもあります。

基本小学校入学時にどの自治体でも、入学前の健康診断を入学予定の小学校で受けることが義務付けられていますが、その前段階で、わが子に何らかの発達の心配がある場合、前もって5歳児健診を受けることで、入学後の支援を検討としたり、普通級ではなく支援級への入学に変更する検討材料として受けることもあります。

5歳児健診を勧められたからと言って、決して我が子に何らかの障害があるということではないのです。

厚生労働省・発達相談等の実際

乳幼児健診以外で相談が出来る所

乳幼児健診は、子どもの心身の健康と発達を知るための指標でもあり、また、お母さんの育児支援でもあります。ですが、保健センターで発達相談を受け色々と注意をされたという苦い経験を持っているというお母さんも中にはいます。私も過去に、次男の発達で言葉が出ない、多動でどこでも行ってしまうなどの相談をしたところ、

お母さんの考えすぎ、子供ってこんなもんですよ

と、軽くあしらわれてしまい、その後相談に行った発達外来で、

1年から1年半の発達の遅れ

と言われたときに、保健センターは何を見ているんだろうか?と疑問を感じたことがあります。それ以来何となく行政の子育て機関の敷居が高く感じてしまったのです。そんな経験とは反対に、実は私自身も田舎の自治体の保健センターで働いていたという経験もあり、乳幼児健診を担当していました。その中でも流れ作業のように沢山の親子の様子を見ながら、相談に繋がらないケースや、発達やお母さんの悩みにあまり深く入ることが出来ないという苦い経験もあります。

乳幼児健診は親子のための大切な場ですが、それ以外に子育ての相談や、我が子の発達の相談を個別にしてくれる所もあります。乳幼児健診では個別相談もあまり時間を取ることが難しい場合もありますので、じっくり話を聞いてもらいたい場合は個別の相談場所に行ってみることも育児不安を解消する方法です。

札幌市の子育て相談と子育てサロン

札幌市産後ケア事業

助産院でも育児相談を受けている所もありますので、お近くの助産院に問い合わせてみてください。

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