発達障がいとの向き合い方

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発達障がいの今と昔

発達障害と言う言葉を聞いたことがある方は多いかと思いますが、そもそも発達障害とはどのような症状を言うのかを詳しく知っている方は医療や福祉従事者、教育関係者でない限りわからないのではないかと思います。そもそも発達障害と呼ばれるようになったのは、2004年から2005年に発達障害者支援法という法律として施行された頃からになります。それ以前は、全ての障害は知的、精神、身体と大きく3つに分かれていました。そこに発達障がいという区分が加わったのです。

発達障害は昔でいう、クラスの中に1人はいたとされる『ちょっと変わった子』という子が、実は発達の凸凹を抱えていたり、知的には問題はなくても苦手な所と得意な所の差が大きく、いわゆる生きづらさを抱えてるケースがあるとわかったのです。しかし、発達障がいは脳の特性で病気とは異なるのです。今までの定義だった、知的や精神の障害からもっと幅広い領域の特性という分類になるとも言われています。

発達障がいは具体的にどんな症状?

発達障害の分類は細かに分かれていますが、全ての人がこの症状と言う定義は当てはまらないのが現状です。落ち着きがない、物覚えが悪い、言われたことを理解することがなかなか難しい、苦手な分野は何度練習しても習得できない、人の思いに気づけず相手を傷つけてしまうことがあるなど、色々な状態が挙げられますが、100人れば100通りの症状があり、例え診断名が同じの人でも細かい症状は多岐に渡るのです。

乳幼児にこのような発達の心配が見られるときには、医師は診断名を付けない場合があります。成長とともに特性は変化していくため、診断名は特に必要ないという医師も多いのです。

参考までに発達障がいの症状を書きますが、この症状だからこの診断と決めつけることはある意味危険です。あくまで目安として把握しておくといいでしょう。

《自閉症スペクトラム症》

※自閉症やアスペルガー広汎性発達障がいなどが統合されて呼ばれる名称です。一昔前は、それぞれの名称で分かれていましたが、これらの状態が一定的ではないことなどから統合されて呼ばれるようになりました。

・視線が合わない、合いにくい

・表情が乏しい

・人見知りをしない

・名前を呼んでも振り向かない

・1人でいることを好む

・一方的すぎる対人交流

・オウム返しがある

・言語による指示が伝わりにくい

等・・・

≪ADHD・注意欠如多動症≫

・集中力に欠ける

・忘れ物が多い

・片づけが苦手

・好きなことなどに対しては加集中傾向があり話しかけても気づかない

・外界の刺激が気になり敏感である

・無意識のうちに体の一部を動かしている

・感情のコントロールが苦手

等・・・

≪学習障がい≫

※発達の全体的な遅れや知的などは見られない

・文字は読めるが文章を読むことが苦手

・教科書や黒板を見ながら文字を書くことが苦手

・鏡文字を書く

・計算が苦手

・文章から推測したり、想像力を働かせて考えることが苦手

等・・・

≪トウレット症候群≫

※本人の意思とは関係なく体の一部が勝手に動いてしまう症状を言う。運動性のチックと音声チックがあり、これが1年以上続くと単なるチック症状ではなく発達障がいと診断される場合が多いようです。

これらの特性は医療機関で診断としてつけられますが、まだ成長段階である子供の場合は、診断名はつかられないことの方が多いとも言われています。それは成長と共に発達していく姿が変わっていくからです。いわゆるグレーと言われる方は、診断名はついていないが、その傾向があるという方々のことをいます。

発達障がいは病気?障がい?

障がいと書かれているからには障がいなのでは?と思う方や、一過性の病気なのでは?と思われることもあります。そもそも発達障がいは病気ではありません。障害と言っても特性を理解していくことで普通に生活をしている人はたくさんいらっしゃいます。

私は相談支援専門員として、福祉のサービスの調整や申請を行う仕事をしています。その中児童デイサービスの利用のための受給者証の申請を行うために保護者の方と面談をすることがあります。医療機関や保健センターなどの行政からの紹介で申請を行う場合、保護者の方から時折聞かれることがあるのです。

『この受給者証は一生持っていなくてはいけないものなのですか?』

『障がいとして一生生きていかなくてはいけないのですか?』

私は医師ではないので、どこまでお子さんの発達の可能性があるかを使えることはできませんが、受給者証に関しては一生持っていなくてはいけないものでもないとお話しします。そして、障がい者(児)と認定するものでもないとお話ししています。お子さんの発達の促しのサポートをする場所が児童デイサービスになるのです。いずれ利用する必要が無くなる方もいますし、利用しながらその方らしい幸せな生活をしている方もいますとお伝えしています。診断名はあくまで目安という医師もいます。特性が全くなくなるというよりは薄まっていくことは、療育などの福祉の支援を受けていく中で可能だとも言われているのです。

発達障がいという言葉の定義が今ではどこかあいまいになっているからこそ、保護者の方不安をそそる要因のひとつになっているのかもしれません。

発達障がいとうまくつきあう

発達障がいと診断されていなくても、グレーという言葉を使うこともあります。どこか発達の凸凹が大きくて、その方が生きづらさを抱えている場合、うまく付き合っていかなくてはいけません。

小さいうちは大人や周囲の人たちがその子の特性を理解した上で、自己肯定感が削がれないような関りが大切になります。大人になると、自分を知ることで、自分とはどんな姿のなのかを理解することが社会の中で生きていく指針のようなものになることもあるのです。

出来れば、自分がどういう特性があるか、どんな人かを書き留めておき、『自分マニュアル』を作成しておくといいでしょう。その自分マニュアルがあることで、周囲に自分のことを具体的に伝えることが出来ます。

≪自分マニュアル作成のポイント≫

・自分の得意なことは何か?(得意ではないけど、好きということも含めて)

・自分の苦手なこと、嫌いなこと、どうしても受け付けないこと(こういう人は苦手という対人面での苦手な人も知っておくといい。他には苦手な音や環境、こんな状態になると自分はどんな風になってしまうかなど具体的に)

・気分が落ち込んだ時こんな対処をしている、またはこんな風にかかわってほしいこと。

・仕事などで、こうしてもらえると理解しやすいこと(一度に2つ以上のことを理解することが難しい、メモを書く時間を欲しいなど具体的に)

・自分が理解できるような方法(絵カード、文字、口頭でゆっくりなど)

他にもその方その方によって自分マニュアルの内容は変わってくると思いますが、普段の生活の中で自分がこうすると理解しやすい、生活しやすい、というような方法をどんな場面でどんなふうに使っているかを家族の身近な人と一緒に作成するのもより内容のあるマニュアルになるでしょう。

発達障がいの方は幼い頃から些細なミスが多いこともあり、周囲から注意されたりすることが多い傾向にあります。そのために成長するにつれて自分はできないダメなんだと自己否定感が強くなる傾向がみられるのです。自分に自信が無くなることで、引きこもりや不登校、または自傷行為などメンタル的に落ちてしまい2次障がいを患う方も少なくありません。幼い頃から周囲の理解と、自分の姿を知ることは自分を認めて好きになることへも繋がると言えるでしょうね。

まとめ

発達障がいは他の障害とはちょっと違い、細かな特性や、知的を伴わないことから、単なる怠けやわがまま、親の育て方のせいと誤解されがちなこともあります、そのために保護者自身もわが子の子育てに悩み、自分たちの育て方が悪いからだと益々厳しくしつけてしまうということもあるのです。中にはそれが虐待に繋がることも今の社会問題と言えます。年々発達障がい児への虐待は増加傾向にあるのが現状です。発達障がいの当事者だけでなく保護者の支援も必要不可欠になっていくのです。少しの理解と、発達障がいとはどんな特性なのかを知ることでご本人やご家族が生きやすくなるためには、私たちの理解も必要不可欠になるのです。

【相談窓口】札幌市発達障がい支援情報 ※札幌市の相談窓口です。

他の都道府県はそれぞれの自治体(役所など)で受け付けております。

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