介護離職を考える前に・仕事と介護の両立をするために知っておきたいこと

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介護離職が増えているという現実

介護離職と言う言葉を耳にしたことがあるかと思います。今や離職の理由の一つに、親の介護があるほど子供が親の介護のために仕事を辞めて在宅で介護を担うケースが増加しています。先の見えない介護・・・いつまでと言う期限があるわけでもなく、生活が困窮して生活保護を申請する世帯も増えているというのが現状です。ニュースなどでは、介護をしている親子間のトラブルを見かけるようにもなりました。日本の高齢化社会における介護の実情があらわになっているような気がします。

超高齢化社会と言われる今の日本・・・団塊世代と言われる世代が介護が必要になってきているという社会背景には、ますます介護現場の人手不足や、家庭での介護問題が浮き彫りになっていくでしょう。

我が家も、母の介護を途中までは在宅で行っていました。次第に目が離せなくなり、ヘルパーを利用してはいましたが、後半は病院と施設のお世話になりました。私自身がシングルマザーとして子育てをしながら母の介護を担い、父も自営業をしながら合間を縫って母の介護をしており、心身共に限界を感じ、施設入所を決めたのです。我が家のような家庭は沢山あるかと思います。我が家はまだ恵まれた環境下で介護を担えたのかもしれません。

働きながら介護を行うということ

介護をしている世代は、60代以降が多いという統計が出ています。しかし、実際には60代以下の世代でも介護をしてる世代は増加傾向にあるのです。そして男女では女性の方が若干多い傾向にありますが、男性が介護を担うケースも増えてきました。これは、少子化や、晩婚化が背景にあり、1人っ子の子供が1人で両親の介護を担ったり、親の晩婚化により、若い世代が介護を担うという社会背景も見え隠れしてきたのです。

そんな働き盛りの世代がいきなり親の介護をすることになり、様々な事情から離職を余儀なくされるというケースもあるというわけです。働きながらの介護は想像以上に辛いと言う声も多いようで、仕事を辞めて介護に専念することで少しは楽になるのだろうか?と思われる方も多いようですが、現実はあまり変わらないどころか、逆に仕事と言う社会とのつながりが途絶えたことで、孤独感や孤立感を感じ、精神的なストレスが強くなったという声も聞きます。

どちらがいいということはありませんが、介護離職によって逆に経済面だけでなく生活自体が困窮するという話はよく聞きます。

私も仕事をしながら父と協力し合い、母の介護を担ってきましたが、介護は子育てと違い先が見えない不安をいつも抱えていました。

母は私が仕事をしながら母自身の介護をしていることが嫌で、いつも、

仕事を辞めて私のことや家のこととお父さんの世話をして

と言われていました。

その分のお給料は払うから

とも言われたのですが、それは私にとって本意ではありませんでした。仕事をしているときでも、用事があると携帯の着信が何件も入っており、休憩中に折り返しすると、パーキンソン病特有の震えが来てしまい、トイレに行きたくても行けない、と言うヘルプの電話だったり、幻聴、幻覚が酷い時は携帯が鳴りやまず、何度か早退させてもらったこともしばしばありました。そんな状態で、依存系の母でしたから、実際に私が仕事を辞めて母の介護だけの生活になる事は、私にとって不安や恐怖でしかなかったのです。社会と隔絶された空間で、毎日母の呼び出しに応じながら幼い子供たちを育てるなんて、考えただけでおかしくなりそうでした。なので、パートというかたちで仕事は続けましたが生活は大変でした。

また、介護離職後に親を看取り、また再就職をという方にとっては再就職先が決定するまでに非常に大変な思いをされる方も多いのです。それは、年齢的なことと、キャリアがあってもブランクがあるというハンデが再就職に大きく影響します。正社員で再就職できるケースは年齢が上がるごとに非常に困難になるという統計も出ているのです。

介護離職せずに在宅介護を進める方法は?

政府も介護離職を減らすために様々な取り組みに乗り出しています。

【介護休業制度】

要介護状態にある家族を一定期間介護ができる休業制度です。対象家族は配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫です。対象家族1人につき、通算93日までの休みを3回取得することが出来ます。

【介護休暇制度】

介護休業制度と間違いやすいのですが、こちらは単発の休みを取得する制度です。介護だけでなく、通院や買い物などの付き添いのために休みを取得することが可能です。対象家族は介護休業制度と同様です。対象家族1人につき1年につき5日、対象家族が複数の場合は1年につき10日の休みを取得することが出来ます。

【勤務時間の短縮措置】

要介護状態にある家族の介護をする従業員は事業主から次のような措置を受けることが出来ます。

・短時間勤務

・フレックスタイム制度

・始業や終業時刻の繰り上げ、繰り下げ(時間差勤務)

・労働者が利用する介護サービス費用の助成、またはこれに準ずる制度

【時間外労働、深夜勤務を制限する制度】

要介護状態にある家族を介護する従業員について、事業主は業務に大きな影響がない限り1か月で24時間、1年で150時間を超えて時間外労働をさせてはならないと決まっています。同様の条件で、午後10時から午前5時の深夜勤務についても禁止されています。

【介護休業給付金】

介護のために休業した被保険者支給される給付金です。ただし、介護休業の開始日から過去2年間に賃金支払い基礎日数が11日以上ある月が12か月以上ある方が対象となります。詳しい条件や支給額についてはハローワークや、厚生労働省が出しているサイトで確認してください。

介護離職ゼロポータルサイト

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112622.html

他には行政の相談窓口もいくつか開設されていたり、第三者の協力を得ながら、孤独に抱え込まないことも重要となります。

・介護サービスを利用する

・相談窓口を活用する(各自治体や国が運営している相談窓口があります)

・親戚や知人を頼る

・職場の制度を利用しながら周囲に理解してもらう

など、1人で抱え込まないことで介護に協力してもらえる人材をあらかじめ確保してい置くことで介護離職を避けることも可能なのです。

終わりに

介護離職で介護をし、家族を見送った先には、生きていくために、再就職という壁が立ちはだかっているという方も少なくありません。先にも述べたように、介護者の年齢が上がれば上げるほど、社会復帰は困難なケースが多いのです。

私の知り合いで、定年間近の独身男性が、早期退職をして母親の介護を担っているケースがありました。そのご家庭は、お父様が亡くなられてからお母様の認知症が進み、ヘルパーなど第三者の手を借りずに長男である男性がお母様の介護をされていたのですが、仕事中に徘徊して迷子になったりと、目が離せなくなり早期退職をして在宅でお母様を介護されていました。明らかな認知症の症状が出ているにも関わらず、受診や介護保険制度を使うことを男性自身が抵抗感を示し、なかなか大変な毎日を送っておられます。今も現在進行形で男性がお母様の介護を全て担っていますが、経済的にも大変な状況になり、親戚や他県に住んでいるご兄弟姉妹が援助をしたり、介護保険を使う話をしていますが、難色を示しているのです。その背景には経済的な困窮が大きく関わっており、兄弟姉妹を支援を受けることも申し訳ない思いでいることと、何より介護のために早期退職したことを大きく悔いているようでした。ヘルパーを利用すれば、介護保険で負担される以外にかかる費用が毎月払えるかもわからないと思っているのです。

身近な知人であるからこそ、何らかの相談に乗ったり、介護の仕事をしていたからこそ、情報として提供できる話はありますが、介護者であるご本人が介護保険や第三者の手を借りることに難色を示していることで、第三者が介入できないというケースも実は、よくあることなのです。

介護離職をし、在宅介護をされいる家庭の中には、本当は心身ともに大変な状況で生活にも困窮しているからこそ、介護保険制度を利用したくてもできない、施設に入所させたくてもできない、かといって生活保護を受けることは考えていない、というケースも多いのです。介護のために生活が一変してしまう、そんなことも往々にしてあるのです。

そんな介護離職の現状に社会がもっと制度を充実させたり、介護保険のサービスの見直しなどを行ってくれることを願いながら、介護のために仕事をどうしようと考えている方々が少しでも良い方法で介護を担える社会になってほしいと切に願います。

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