女性が社会で活躍する現代ではダブルケアが増えている
ダブルケアをしている私達世代の友人知人が増えてきました。
ダブルケアとは、子育てと介護を同時に担うことで、女性の社会的な活躍が目覚ましい現代では、もはやダブルケアが増えてきているようです。
子育てと言っても、まだまだ手がかかるほどの月齢のことを言います。
私の周りは、結婚、出産が遅く小さいお子さんを育てながら、親の介護をしている人が沢山います。
私は結婚する時点ではまだ20代でしたがその時すでに母のパーキンソン病はじわじわと進行していました。
結婚式の日の母はパーキンソンから来る震え止めの頓服を服用しながら、時折、控室で休みつつ私の結婚式に出ていました。
長男の出産の時は、義母の勧めもあって里帰りをしましたが母をあてにはしていませんでした。
お母さんの体調もあるけれど産まれたばかりの赤ちゃんを抱っこさせてあげて、産まれたら私も手伝いに行くから
そう言う、義母の計らいで里帰り出産をしました。
陣痛中はずっと付き添ってくれた母・・・
分娩室までついていきそうな勢いで、ずっと背中をさすってくれ(笑)無事に長男が生まれた後はやはり体調が悪くなり数日間寝込んでしまった母・・・
パーキンソンは睡眠や休息が十分でないと震えや、妄想などの症状が出やすいのです。
私の周囲も今子育てをしながら、親の介護をしている友人たちが結構います。
ダブルケアによる大変さだけでなく、介護する娘も更年期などの体調面で衰えを感じている友人たちも少なくありません。
子育てと介護と仕事のトリプルで子供のことすら親に頼れない環境
闘病中も母は少しでも娘のためにと思って動いてくれたこともありましたがそれは長男が生まれた頃まででした。
その後は病状の進行が進みダブルケアが始まりました。
離婚して実家のある地元へ帰って来ると本格的な介護が始まりました。
当時長男小学校1年生、次男2歳の頃でした。
子供たちは物心ついた時から、ばあちゃんは車いすや杖をついて移動し、じいちゃんやお母さん(私)がずっと面倒を見ていたという記憶しかありません。
どこかに行くにも、いつもばあちゃんの杖や車いすを車に積んで出かける・・・
彼らはその手伝いをすることが当たり前の生活でした。
当然ながら、子育てを母に頼るという選択肢はありませんでした。
というか、出来なかった・・・子どもをちょっと親に預けて出掛けるとか、子どもの体調不良で仕事が休めないとき親にお願いするというママ友たちが羨ましかったのを覚えています。
介護と子育てと仕事、ましてやシングルマザーでこの3つをやっている方も少なくないのかと思います。
なので・・・
ダブルケアをされてるお母さんたちの気持ち痛いほどわかります。
その時は隣の芝がとっても青く見えるから・・・
期限があるわけでもない介護・・・そして子育てに奮闘して・・・
体ではなく心を休めたい、私はいつもそう思っていました。
ダブルケアは色々な支援の手を使うことで肩の荷を下ろすことも大切
介護や子育ての辛さ、毒親だった母との関係、再婚した相手とのゴタゴタ、そのうち私は心を病んでしまいました。
今思えばもっと第三者の手を借りればよかったと思います。
次男の保育園で仲良くなったママ友・・・彼女は近所でいつも我が家のことを気にかけてくれていました。
少しの時間でも良かったら、次男君預かるからいつでも言ってね。
彼女もご主人と共働きでお互いの両親が遠方に住んでいるにも関わらず、いつも声をかけてくれていたのに、私は頼ることはいけない事、と思い遠慮していました。
介護も子育ても少しでも肩の荷を下ろすことで気持ちが楽になる事があります。
でも、頼ることが良いこととは思えないような雰囲気が、まだまだ日本にはあるようです。特に介護という密室な、出来ればあまり公にしたくないという思いの高齢者も少なくないようで、なかなか他者の手を借りるまでに時間や期間を要することがあります。
ならば、子育てだけでも第三者の手を借りたいものです。
どうかどうか密室な介護にならないよう、少しでも肩の荷を下ろしてください
介護が辛い、子育てが辛い、でもそんな弱音を吐いてはいけない・・・
そう思っていませんか?声を上げてはいけないと思っていませんか?
そんなことはないのです。どうかどうか苦しくなる前に誰かに助けを求めてください。
介護なら、ケアマネやヘルパー、看護師リハビリ、色々な介護のプロに話を聞いてもらってもいいのです。ケアマネならば家族を丸ごと含めた介護計画を考えるのが仕事なのです。家族の思いも聞くことも仕事です。
子育てに手が回らない、手を借りたいと思ったら子育て支援の相談窓口が各自治体にあります。心理士や保健師、保育士が相談に乗ってくれます。
専業い主婦でダブルケアをされている方でも、介護という理由で保育園を利用できるのです。今は認定こども園など様々な保育の形態がありますから、短時間でも利用することも視野に入れて介護に向かわれてもいいのではないでしょうか?
私も介護の第2章が始まりました。父の介護が始まって、母の経験から自分が壊れないように、色々な手を借りようと思います。