ヤングケアラーの実態調査から考える・教育や地域で考え支えることの大切さ

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ヤングケアラー・ケアラーの実態

ヤングケアラー、ケアラーと言う言葉が少しずつ周知されるようになり、国が動き出すことで、各自治体が条例を制定し、ぞれぞれの地域でヤングケアラー、ケアラー支援が進み始めました。

但し、まだまだ聞きなれない言葉として、また、実際にヤングケアラーやケアラーの実態を把握しきれていないのが実情です。

ヤングケアラーとは・・・

家族にケアを担う人がいる場合に、大人が担うようなケアや責任を引き受け、家事や家族の世話、身体的な介護、心のケアも含めてサポートを行っている18歳未満の子ども達を言います。

参照:日本ケアラー連盟

実際の実態を把握するために、自治体によっては学校などで調査を行っている所も増えてきました。

北海道の実態調査結果

実態調査結果・学校

実態を把握する中で、ヤングケアラーはただの家族の手伝いではないといことがわかってくると思います。

実態調査から何が見えてくるか?

実際に実態を把握することで、ヤングケアラーの子ども達にとって想像以上に家族のケアに対する負担が大きいという事です。これを家族だから当然、仕方がないと捉える領域ではないという事です。

家庭内でのケアの頻度などから、学校生活への影響がない場合とある場合がありますが、影響がない場合も、物理的なケアだけでなく、心への負担が大きいという事も見え隠れしています。

生徒の声(普及啓発に向けて)

もっと身近で分かりやすいように伝えてほしい

身近にそういう人がいることは知っているけれどどういう状況なのかは知らない

等、ヤングケアラーに対して子供たちの認識もまだまだだと言うのが実情なのです。

子供たちの声はとても大事

そう感じます。学校でもヤングケアラーに対して授業などで取り入れるなど、教育の中にも普及啓発が必要なのです。実際に学校で取り組むのは『教育』という観点からが主になるのかと思います。

大事なのは、福祉と教育が共に協力し合いながら、子供たちにヤングケアラーの実態などを伝えていく事です。

ヤングケアラー支援には子供たちの声と目線も必要

子供たちの目線からヤングケアラー支援に何が必要かを把握することはとても重要・・・私も過去にヤングケアラーでしたが、今となっては過去の経験からと過去の記憶を手繰り寄せながらヤングケアラー支援に必要な事を伝えていますが、どうしても大人の視点からになってしまいがちです。

ヤングケアラー支援には私のような過去にヤングケアラーだった大人の意見も必要ですが、子供たちの声はもっと重要だと実態調査を見て感じました。

ヤングケアラーではないがそのような友達やクラスメートが身近にいた場合、どうしたらいいのかを子供目線で考えてくれるという事は、とても現実味があります。

必要だと思う支援策

子どもがもっと声を上げられる環境、社会福祉施設などの拡充、教育面では、家族のケアのために学校へ行けない子供たちのためにオンライン授業が出来る環境など、子供目線の意見が沢山出ていました。

子どもの視点でヤングケアラー支援を考えることは、ある意味この先何年何十年先を見据えた時に、ヤングケアラーと呼ばれる子供たちが減っていく事にも繋がるのかもしれません。

地域や学校と言った地域で支えるという事

福祉や教育、地域がそれぞれのヤングケアラー支援に着手することになったとしても、それぞれがバラバラの支援であっては意味がありません。

福祉や教育地域をひとつのチームとして『地域で支える切れ目のない支援』と言うことが重要となってきます。また、この自由記述にはありませんが、私が聞いた学校関係者の方との話の中には、教師の中にもヤングケアラーと言う言葉は知っていてもそれがどのような子を示すのかよく理解していなかったという教員もまだまだいるのが実態です。

学校調査結果・自由記述

まずはヤングケアラーの周知、そして、地域や福祉教育との連携など地道な啓発が必要でしょう。そして、懸念するのが、

ヤングケアラーを見つけるのではなく、また、ヤングケアラーと言う言葉が先走りしないように、

ヤングケアラーと言う子供たちがいたとしたらそれぞれの療育で何が出来るかを考え準備していく事なのが重要なのです。

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