高齢の親・家族介護・施設入所を考える時期

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ある程度の事を考え話し合っておく

今はまだ元気な親

先の事はまだ考えられない

今現在親の介護をしているわけでもない場合、親がこの先老いていく様子を考え想像することがなかなか出来ない、という方も多いはず。

でも、確実に親は老いていき、いつか来るその時(終末)を迎える時が来ます。わかってはいても何をどう考え準備したらいいかがわからない、という方も多いでしょう。

私は母が高校生の時に難病になり、そこから32年と言う長きにわたった期間、母のケアを担ってきたいわゆる、ヤングケアラーでした。

でも、そんな私も大人になり介護という生活がどんなものかを知っても、母の先の事を考え、家族で話し合っていく事はなかなかできませんでした。ある時期が来た時に、

まずは家族で話し合うきっかけが出来た

という感じでした。先の事を話すことは何となく躊躇してしまいますが、必ず来る親の老いは避けられません。少しずつ話し合うことで、親と家族の介護観をすり合わせることにも繋がるのです。

では、私が家族で話し合うきっかけが出来た、というそのきっかけは何だったのかをお話しします。

ケアラーだった父の癌発覚

ケアラーだった父と私。

その父に癌が見つかったのがきっかけでした。元々

家族の介護は家族で何とかするもの

という考えだった両親。

私も介護の担い手となっていたためヤングケアラー時代を送ってきました。元々が障害福祉サービスや介護保険の利用を拒んでいた母と父でした。そんな中父に癌が発覚したのです。

急遽入院手術をすることとなり、

母をどうするか?

から始まり、そこから介護保険申請に至ったのが始まりです。その後、父が退院するまで母はショートステイに嫌々入り、その後は在宅でヘルパーを利用しデイサービスへ通い始めたのです。

父は私1人に母のケアをさせるわけにはいかないと思ったようで、父が最初に介護保険の利用を承諾したという流れでした。

母は最期まで拒否を続けていました。母としては私が仕事を辞めて母専属の介護者になる事を強く望み続けたのです。

介護保険利用後は

母がデイサービスやヘルパー利用を始めるようになって、少しだけ母にも変化がありました。ヘルパーは相変わらず自宅に他人が来ることに拒否感が強かった母ですが、デイサービスでは人見知りで人付き合いが嫌いな母が、私が知っている限りですが初めて友達と呼べる人が出来たのです。

その後は在宅介護で介護保険を利用しながら、

いつか来る在宅以外の場所で母が生活する事

について話し合おうとしますが、ここでも両親は拒否。母は変わらず、当時自営業だった父の負担を軽減するためにも、私が仕事を辞めて母専属の介護者になる事を望んでいました。

死ぬまでこの家で過ごす

と言うのが母の言い分。でもすでに母は介護度が進み、ほぼ全介助の状態。夜中は父がほとんど寝られないほど母の介護の度合いが大きくなっていきました。

当時私はシングルマザーになり、幼い子供を抱えながら仕事と育児に奮闘中。それでも母は頑として私が仕事を辞めて母専属の介護者になる事を望んでいたのです。

父もほぼ寝たきりになる母を見ながら、やはり在宅で最期までと言う考えでした。その後母は自宅で転倒し、肩を骨折し入院手術したり、転倒して起き上がれなくなり何時間もそのままの状態でいたりと、一人置いておくわけにはいかなくなったのです。

もう私施設に入るわ

そう母が言ったのは、父の癌が発覚して入院手術し、退院後も父の体調があまり良くない事を目の当たりにしたことがきっかけでした。

これが、

ある時期が来た時に家族で話し合うきっかけ

だったのです。

今まで何度も何度も両親に施設入所の事もそれとなく話してきましたが、母が自分が邪魔もの扱いされていると泣き出したり、父も私がいてくれれば父と私の2人で何とかなると言って聞かず、ヘルパーやデイサービスもあるから自宅で生活はできると言って聞きません。デイサービスは、母の身体機能がかなり低下したことで、行く事が出来なくなり辞めてしまいました。それでも、母の気持ちは

家族がいれば施設入所は必要ない

と言う考えでした。でも、父の体調を考えると、これ以上迷惑をかけられないと思ったことで、その後の施設入所までトントンと話が進んでいったのです。

入所後は母のメンタルが崩壊寸前になり、結局は施設で見切れないとやんわりと退所を促されてしまったのですが、この話はまた後日・・・

家族間の話し合いの中でお互いのメリットとデメリットを確認話し合う事

施設入所はメリットとデメリットがあることを、家族間で確認することが大事なのだと経験から感じています。

入所する親にとってのメリットとデメリット

家族にとってのメリットデメリット

これらをきちんと話合い、整理することで、お互いに納得でき歩み寄る材料になります。メリットデメリットがわからない場合は、ケアマネや第三者に入ってもらい、説明を受けることもいいと思います。我が家のように両親が絶対的に拒否が強い場合、第三者を入れることで逆に両親の拒否感が強くなる場合もあります。そこは家族の状況に応じて第三者を入れるタイミングを考える必要があります。

特にこのコロナ禍で面会が出来ない施設も多く、それで施設入所を諦めたと言う話も聞きます。

気軽に行き来が出来るかどうかも大事でしょうね。

いつか来る親の老いに備える

施設入所はあくまでも、選択肢のひとつです。家族が最期まで自宅でと考えている場合などは施設入所と言う選択肢はないかもしれません。でも、介護者である家族が病気など介護が出来ない状態になった場合、親をどうするかと考えると施設での生活と言う選択肢が有力になるわけです。

ショートステイなどの一時期なのか

長い期間、あるいは看取りまでなのか

これらを考えながら情報は得ておいた方がいいと思います。

施設によっても、看取りまでは出来るところと出来ないことろもあったり、認知症が進行すると退所しなくてはいけない場合もあるわけです。

これもまた、別の機会に書きますね。

いずれにしても、施設入所が必要になる状況をいくつか想定し、情報をえながら、家族間でそれとなく話し合い続けることが大切になるのだと経験上感じています。

札幌市の高齢者相談窓口

有料老人ホーム相談窓口・北海道

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