高齢者の運転免許証を自主返納することのメリットと返納させたい家族のための相談機関

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運転免許の自主返納をすることで様々なサポートを受けられる

高齢者ドライバーによる交通事故が後を絶ちません。今や社会問題ともなっています。国も様々な対策を立てていますが、なかなか事故は減るどころか高止まり傾向にあるようです。

高齢運転者(第1当事者)の交通事故発生状況(2020年中)のグラフ
※警視庁HPより引用

この対策に国は「免許自主返納」を推奨しており、自らの意思で免許を返納した際には、様々な特典を用意しています。これはあくまでご自身が自主的に免許証を返納することで、様々な特典を得られるというものです。特典内容としては各自治体によって異なります。

高齢運転者支援サイト

【免許返納制度】

運転免許の自主返納については年齢制限はありません。加齢や疾病など、自身の運転に不安を感じる、車を運転する必要がなくなったなど、様々な理由で免許証を返納することが出来ます。近年では高齢者のために国は自主返納を呼び掛けていますが実は年齢に関係なく自主返納が出来るのです。また、運転免許自主返納で特典を受けられるのは65歳以上の高齢者となっています。

ここで抑えておいて欲しいのが、行政処分による免許停止や取り消し中の方は自主返納の対象にはならず、特典を受けることが出来ないという事です。特典としては各自治体によって違いますが、タクシーやバスなど公共交通機関の運賃割引や商品券の贈呈、美術館や飲食店の割引制度など様々な特典を受けることが出来ます。

免許証自主返納の手続きの方法

先にも書いたように運転免許証を自主返納することで、「運転経歴証明書」が発行され、特典を受けることが出来ます。運転経歴証明書は身分証明書としても使用することはできますが、車を運転する効力は失効されます。また、以下のような方は運転経歴証明書を交付してもらうことはできません。

・認知機能検査で免許取り消しとなった場合

・免許更新期限を過ぎてしまい免許執行となった場合

・所有する免許の一部のみ返納する場合(普通免許のみ残し大型特殊などを返納した場合など)

運転免許証返納と運転経歴証明書の発行手続きは同時に行うことが出来ます。

【運転免許証自主返納に必要なもの】

・運転免許証

・印鑑

これに加えて運転経歴証明書の手続きも行う場合

・交付手数料

・写真 3㎝×2.4㎝ (警察署の窓口で申請を行う場合のみ必要)

手続き場所は、居住地区の警察署、最寄りの免許センターになります。尚、手続き終了後は無免許状態となりますので、公共交通機関や家族の送迎など手段を確保しておくといいでしょう。

※警視庁HPより

免許返納が自身で行うことが出来ない場合など、家族が代理人となって免許返納申請が出来ます。自主返納に必要なものに加えて、以下の書類が必要となります。

【運転免許返納を代理人に頼んで申請する場合】

※代理人本人の確認書類(代理人の運転免許証や戸籍抄本など身分が確認できるもの)

※誓約書(代理人が記入)

※委任状兼確認書(運転免許証返納する本人が記載)

【運転経歴証明書証明書の申請も代理人に同時に委任する場合】

・代理人の印鑑

・委任状兼確認書(運転免許証返納する本人が記載)

・誓約書(代理人が記入)

※原則書類の代筆は認められていませんがご本人が怪我や病気のために書くことが困難な場合はお近くの自治体相談窓口でご相談することをお勧めします。

運転免許返納特典とその店舗

運転免許自主返納をした方には特典をもらうことが出来ます。各自治体によってその得点は違ってきますので、各自治体に問い合わせてみてください。

北海道の免許返納特典制度

また、警視庁HPでは、「高齢者運転免許自主返納サポート協議会加盟企業・団体の特典一覧」と言うサイトがあります。免許返納することで生活に不便さを感じないような取り組みが行われており、加盟企業も年々増えています。

高齢者運転免許自主返納サポート協議会加盟企業・団体の特典一覧

高齢者運転免許自主返納マークのイラスト
※警視庁HPより

このマークのお店で特典を受けることが出来ます。

特典の店舗によっては割引だけでなく無料のサービスなどもあります。店舗だけででなく、銀行のスパー定期の利用など様々なサービスを受けることができ、免許返納することでお得感があると感じるサービスも色々とあるのです。

運転免許返納を迷っていたら

家族や本人が運転免許返納に迷っている時に相談できる機関もあります。

家族が親などの運転免許返納に積極的であっても、当の本人に返納意思がなければ返納することはできません。家族であってもあくまで免許証を持っている本人の意思によって免許返納が出来るのです。中には免許返納について家族間での意見が分かれ、関係性が悪くなったというケースも少なくありません。

また、本人が免許返納を何時にしたらいいのか?運転技術に自信が無くなってきたなど、少しでも運転することに迷いが生じた間合いも、相談機関に話をすることもお勧めします。少しでも迷いがある場合は、ある程度の決断をしなくてはいけない時期に来ているかもしれませんね。

安全運転相談窓口

または最寄りの都道府県警察の安全運転相談窓口に直接電話をしてください。

北海道警察運転免許自主返納

免許自主返納はあくまでも本人の意思によるもの

何度も申し上げていますが、免許の自主返納はあくまでも本人の意思によるものです。家族が返納を希望していても本人の意思が違えばそこは、話し合いなどの場が必要となります。

中には自主返納の得点について知らなかったことで、免許を返納してしまう=不便、という思いが強い高齢者もいます。家族間で話し合うには、免許返納をしても家族の支援や行政からの特典を受けることでメリットはあるという事もしっかり伝えるといいですね。

免許自主返納による特典の中には買い物、旅行、交通などの割引サービス以外にもちょっと変わった、このような特典もあります。

・車買取 (査定の際に商品券やお米などのプレゼントがある会社も)

・補聴器 (購入の際に10パーセント程度の割引あり)

・警備保障(中には非常ボタン設置をしてくれ非常時に救急搬送やご家族への連絡をしてくれる。1か月無料などの特典あり)

各自治体によって他にも色々なサービスがありますので、お住いの自治体のHPなどをご覧になってみてください。

このようなサービスをご本人と一緒に調べてみたり、ご家族がサービスの内容を把握して、話し合いの場を設けることもご本人の免許を失う不安感が少しでも軽減される要因になるかもしれませんね。

さっぽろ圏高齢者運転免許証自主返納支援制度

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